お子様にあわせた小児歯科治療
お子さまの歯を健康な状態のまま成長に導くことは、両親からの最大のギフトです。
そのためにも、できるだけ早い年齢から歯医者さんに慣れ、歯医者さんに通うことが苦痛にならないようご両親が関わっていただくことが、お子さまの口腔内の成長を促します。
特に、お子さまにとっての初めての歯医者さんは、それぞれのお子さまのお口の健康を一生左右すると言っても過言ではないでしょう。そのためにも、当院ではできるだけお子さまに寄り添い、一緒にお口の健康の維持につとめております。
とりわけ、乳歯や生えて間もない永久歯は、大人の歯よりも弱く、虫歯になるとすぐに進行してしまいます。ですから、できるだけ目配りをし、必要な時期に必要な歯の治療を行うとともに、できるだけむし歯にならないようメンテナンスを重視いたします。
当院では、まずは医院に慣れることからはじめております。
いきなり治療に進むのではなく、お子さまの状態にあわせ、少しずつ治療に慣れていくようにゆっくりと関わりますのでご安心ください。
丈夫で健康な大人の歯に育つように小児歯科治療を行います。お気軽にご相談ください。
フッ素塗布:フッ素の役割
フッ素には主に、下記の3つの役割があります。お子さまのお口の健康維持を目的にフッ素塗布を行っておりますので、お気軽にご相談ください。◆初期のむし歯を修復
酸によって溶け出した歯のカルシウムやリンなどのミネラルは唾液などにより再石灰化され、修復されます。この、歯の再石灰化を助けるのがフッ素です。
お子さまの初期のむし歯を修復し、悪化することを防ぎます。
◆酸の生成を抑制
むし歯は虫歯菌が出す酸により進行していきます。フッ素は、この虫歯菌が出す酸の量を抑制する働きを持つため、酸による脱灰を防ぐため虫歯予防につながります。
◆強い歯を作る
歯の再石灰化の過程でフッ素は歯の表面のエナメル質の成分と結びつき、虫歯菌の酸に対して非常に強い構造になります。フッ素を塗布することで、虫歯になりにくい強い歯を作ります。
フッ素塗布:塗布の頻度
乳歯や永久歯、いずれも生えたばかりの歯はフッ素を多く取り込みやすい状態にあります。よって、生えたばかりの歯にフッ素を塗布する事で、丈夫で強い歯を作ります。2歳までは上の前歯がむし歯になりやすく、3歳を過ぎると奥歯の溝や、奥歯の歯と歯の間が虫歯になりやすくなります。当院では、上下の前歯が生えてきた頃からフッ素塗布をおすすめしています。
当院では、一歳半健診後からフッ素塗布を行っていますが、兄弟で来られるお子様の場合、下の子も興味がある場合は、行います。
フッ素塗布などで歯科医院に通うことで、歯医者さんに慣れ、治療が必要になってもスムーズに歯科医院に通えるようになりますので、安心してご来院ください。
シーラント:シーラントの役割
シーラントとは、主に小児歯科で行う虫歯予防の処置の一つです。
例えば、奥歯の溝の部分などにレジンを始めとしたプラスチック樹脂(シーラント)を埋めることで、奥歯の溝に汚れが着くのを防ぎます。特に奥歯はむし歯になりやすい場所です。歯磨き時にも、歯ブラシが届きにくく汚れがとどまってしまいます。よって、汚れからブロックすることで、むし歯になりにくい状態を保つことができます。
また、シーラントにはフッ素が含まれていますので、歯の表面を強くする効果もあります。お子さまの虫歯予防のために、適宜シーラント処置を行いますので、お気軽にご相談ください。
なお、シーラントは、生えて間もない6歳臼歯や乳歯の奥歯に処置することが効果的です。生えたばかりの弱い歯は、唾液中のカルシウムなどを吸収して強くなります。強くなる過程で、シーラントを施すことで、むし歯になりにくい状態を維持します。
ただし、シーラントは永久に機能を維持するわけではありません。取れたり欠けたりした場合には、再度、シーラント塗布を行います。定期的にご来院いただき、お子さまの歯のメンテナンスを継続することをおすすめいたします。
シーラントは乳歯臼歯部の萌出があり次第、行います。
シーラント:シーラント塗布の流れ
①歯を清掃します
シーラントを塗布する前に、専用の器具で歯の清掃を行います。歯の表面や歯間の汚れを丁寧に落とすことが必要です。汚れが残ったままシーラントを塗布すると、逆にむし歯の原因を作ってしまいます。
②薬品の塗布
シーラントがちゃんと接着するように酸処理としての薬品を塗布します。その後、その薬品を水できれいに洗い流し、乾かします。
③シーラントを流し込み固める
シーラントを歯の溝に流し込み光を当てて固めます。固まったら、咬み合わせのチェックを行います。シーラントで溝が埋まるとツルツルとした状態になるため、食べ物などの汚れが溝にはまりにくくなり、汚れが落ちやすくなります。